由美子たち八人は一旦食事をする手を止めて、お互いの顔を見合わせた。そして川崎麗奈と彼女の彼氏は席を立った。そして二人の女優のあとを追い、彼女たちのテーブルまで行って、川崎麗奈の彼氏が手帳を出して、サインをお願いした。

「すみません。僕たち昔からお二人の大ファンです。握手とサインをお願いします。」

川崎麗奈も手帳を出した。二人の女優は快く握手とサインをした。

「あのもう一つお願いがあるのですが……。」

「なにかしら、私たちにできることなら……。」

「さっきお二人が話されていた、三年前の事件のことを詳しく教えていただけませんか。」

「えっ!あの事件のこと……。もう三年もたっているから、話してもいいか。でも、ここではなんだから、パーティーが終わった後、この近くの喫茶店でお茶でも飲みながらお話しますわ。」

「ありがとうございます。」

二人がそんな話をしている頃、松田響輝のテーブルでは、四人の先輩は自分たちの起業している事業を話していた。そして松田響輝は由美子に話しかけていた。

「由美子さん先日のパーティーは本当に申し訳なかったですね。その上いろいろ心配おかけしたみたいで、申し訳なかったです。僕は来週から学校の方にも登校できると思います。それに今夜あなたにお会いできて、とてもうれしいです。あなたといるととても安心できるんです。」

「ええそんな……。でも元気になって良かったですね。私も今夜お会いできてうれしいです。」

 川崎麗奈と彼女の彼氏がテーブルに戻ってきました。そして二人の女優さんにパーティーが終わってから、近くの喫茶店で三年前の事件のことを、詳しく聞けることになったことを話した。

「じゃあ後で七人でその喫茶店に行きましょう。」

「僕も行くよ。」

松田響輝は慌ててそう言った。

「それはダメだ。体に障ると大変だから、後できっちり報告してあげるから、おとなしくしていなさい。」

川崎麗奈はそう松田響輝に言った。松田響輝はそれに聞いて仕方なく頷いた。

投稿者

ほたる

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