美帆さんの姉のしっかり者の真帆さんですが、結婚前は証券会社に勤めていたこともあり、節約やポイント活用したり、安全な株などで小金を稼いだりしてました。真帆さんは目指せ貯金一千万円と節約を頑張っていました。

真帆さんの夫の太陽さんも真面目な消防士で三歳の娘の佐帆ちゃんとの三人家族で生活しています。手取り年収三百万円ほどで毎年百万円貯金を目標にしていますが、地味でも堅実でも幸せだと感じていました。

こんな真帆さんが友人の小春さんの婚約を聞き、婚約指輪を見たとき自分のささやかな幸せへの確信が揺らぎ始めました。小春さんが豊洲の新築タワーマンションで新婚生活を始めること、結婚相手が大手の工務店の社長の御曹司であること。

そしてその時集まった友人たちは、若くに同級生と結婚して仕事を辞めた真帆さんに対して、よく消防士の安月給の人と結婚して家庭に入ったと思うよと言われ、自分の今の生活が色あせて見えました。人の価値観や幸福感も他者の影響を大きく受けるものです。

真帆さんが太陽さんと結婚したのは、証券会か社の仕事が嫌になり、辞めたいと愚痴ったので、太陽さんがプロポーズされたと思っていたので、太陽さんが仕方なく結婚してくれたと思っていました。

そして結局は太陽さんは本当に真帆さんが好きでいつかプロポーズするつもりでいたと知り、今まで通りの堅実な生活が、自分たちには一番の幸せであることを、確信したようです。

幸福は身近なところにあり、そしてその人、その人の個別の物です。しかもその人自身にも時々見えなくなることもあります。しっかり自分の幸せは自分でつかんでおかなければいけませんね!