5章【働き続けるということ】阿部絢子さんは64歳で長年続けてきた百貨店の消費者相談室の仕事をやんわり肩たたきが始まり、それまで週3回の勤務が週1回に減りました。収入も大幅に減り、近いうちに契約自体が打ち切られる可能性も高いとわかりました。

その時不安でいっぱいになりました。考えた末に昔取った薬剤師の資格を生かして働こうと決めたようです。すぐに行動にうつしてさっそく就職活動を始めました。しかし資格だけで仕事の経験はなく年齢的にも無理かもと思っていました。

しかしダメ元でチャレンジして、また過去の職種にもこだわなかったことも、阿部絢子さんが新しい仕事を手に入れた理由の一つです。60歳を超えて仕事を探すとき、それまでやっていた手慣れた仕事を考えがちです。しかしこれまでの経験にこだわらない方が仕事を手に入れやすいと阿部絢子さんは言っています。

また過去の経験にこだわらないことと、これまでと同じような収入にもこだわらないことが大切です。新人のつもりで働く気構えが必要です。収入や地位が人格そのものだと錯覚しがちですが、気持ちよく働ける喜びを感じているほうがとてもいいです。

6章・7章・最終章では阿部絢子さん自身のこだわりなどが書かれています。また生活の工夫なども書かれていました。