刑事二人は盛男の話に興味を持って、もっと詳しく石川先生の過去について聞きたいと思い、盛男の部屋で話の続きを聞かせて欲しいといい、四人は盛男の部屋に行きました。
部屋に入って座ると盛男はカバンから、資料を取り出し話し始めました。以前杏介に話した内容を話しました。二人の刑事はひと通り話を聞きながら、メモを取っていました。話が終わると年配の刑事は言いました。
「こちらでも調べてみます。それではこれで失礼します。」
二人の刑事は盛男の部屋を出ていきました。盛男は杏介に今日の予定を聞きました。
「特に予定はないよ。こんな事件も起こっているしね。刑事に行って自宅に帰ろうかとも思っているのだが、許可がでればの話だがですがね。」
「そうですか。僕はもう少しこちらで調べたいことがあるので、もう少しこのホテルにいますね。高岡先生も気を付けてくださいね。」
「それでは失礼します。」
そう言うと杏介は刑事のいるロビーに行って、自宅に帰ることを告げて、自分の部屋で帰り支度をして、ホテルをチェックアウトして出ていきました。帰りの電車の中でいろいろなことを考えていましたが、すぐに眠ってしまいました。
しばらくすると誰かに肩をゆすられたので、ゆっくり目を開けると、珠代が立っていました。
「珠代さん。あなたも乗っていたのですか。」
「ええ、前の席よろしいですか。」
「もちろん。どうぞ。」
「ずいぶんお疲れみたいですね。起こしてごめんなさいね。」
「いいですよ。珠代さんも疲れたでしょう。明日から講義があるのでしょう。僕は3日間はゆっくりできますけどね。盛男さんはもうしばらく残るって言ってましたよ。」
「そうですね。電話ありました。」
そうしている間に駅に着き、それぞれの自宅に帰りました。